[スリランカ] 半袖で過ごすクリスマス (スリランカのクリスマスシーズン)
国民の7割が仏教徒とされるスリランカですが、毎年12月になると多くの商業施設はクリスマスの飾りつけで彩られます。
夜はイルミネーションで彩られ、さらに美しい光景を見ることができます。クリスマスシーズンは夜間にイルミネーション観光も楽しめます。
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これらのクリスマスデコレーション、夜でも半袖で見に出かけられるのが『南国のクリスマス』のいいところです。
そしてスリランカでは、商業的クリスマスだけではなく、クリスマスキャロルナイト、25日0時(24日深夜)の教会のミサやクリスマス菓子などカトリック教徒のクリスマスの様子をみる(体験)こともできます。
冒頭に国民の7割が仏教徒と書きましたが、地域によって大きな差があります。
特に北西部の州はキリスト教徒の割合が多い地域となっています。Department of Census and Statisticsによると、スリランカ北西部のマナー(マンナール/Mannar)県は約42%がキリスト教徒といわれていますが、ニゴンボ(Negombo)などの海岸町(漁業が盛んな地域)などさらに都市単位でみるとキリスト教徒の方が過半を占める地区も多くなってます。そのような地域では町の至る所に教会やキリスト像、使徒像などを多く見かることができます。
また、スリランカ最大の商業都市コロンボ(Colombo)では、仏教徒・ヒンズー教徒・キリスト教徒・イスラム教徒の割合がほぼ同率といわれています。
スリランカのキリスト教は主にカトリックとなり、スリランカにある教会の大半がカトリック教会です。
スリランカのキリスト教の歴史は、植民地の歴史と重なっています。
16世紀にポルトガル人がスリランカに上陸、ポルトガル領セイロン(1505-1658年)として居留地にしました。
ポルトガル人の信仰していたローマンカトリックの教会も建てられました。また、宣教師がキリスト教を伝えたことで、キリスト教のコミュニティが広まりました。
1505年にポルトガル人として初めてセイロン島に渡ったのが、ポルトガルの軍人ロウレンソ・デ・アルメイダ(Lourenço de Almeida)ですが、「ロウレンソとその部下によって祝われたクリスマスがスリランカ最初のクリスマス」だという説があります。
一方で記録では、5世紀頃にアヌラーダプラ(Anuradhapura)にはペルシャ系キリスト教の商人とその子孫だったと思われるペルシャ系キリスト教徒の集落があったことが分かっており、ポルトガル人が上陸するずっと前からスリランカにキリスト教徒がいたことが記されています。
ポルトガル領からオランダの植民地を経て、イギリスの植民地(イギリス領セイロン、1796-1948年)となり、1802年にイギリスの直轄植民地となり、英語が公用語※となってからは、ラテン語や英語でのミサや賛美歌が当たり前になり、家の飾り付けやカードの交換などイギリス式のクリスマスの習慣が浸透したと言います。クリスマスツリーもこのころから飾られるようになったようです。
(※1956年に再びシンハラ語が公用語となり、1958年にはシンハラ語に加えてタミル語も公用語とする法律が施行。英語は連結語として使用されています)
1877年、スリランカ(当時はセイロン)が万国郵便連合に加盟したことでクリスマスカードを送ることも恒例となったとのことです。
クリスマスカード(ニューイヤーと合わせたシーズングリーティングカード)の他に、毎年クリスマスの記念切手も発売されます。
ホテルもクリスマスシーズンに合わせて装飾されます。この時期の装飾は、クリスマスを含むホリデーシーズンの装飾でもあるので1月の頭まで装飾を楽しむ事ができます。
クリスマスウィークはライブ演奏があったり、宿泊者向けのプログラムを用意しているホテルもあります。クリスマスの飾りつけを見ながら屋外のプールで泳いだり、半袖で出歩けるのは、南国ならではの体験です。
多くのホテルでは、12/24や12/31は宿泊者向けに特別ディナーの提供やイベントが開催されます。
12/25は宗教祭日に当たるため、スリランカ全土の酒店はクローズとなりますが、クリスマスに関してはポヤデーのような仏教祝日と異なり、リカーライセンスのある政府観光局登録のホテルやレストランであればお酒を提供する事が出来ます。
クリスマスが近くなると教会などでは、教会の前にキリスト降誕の様子を再現した置物(マリアや東方の三博士に羊飼い、ロバと牛など)が置かれます。12月24日までのジオラマには、飼い葉桶は空のままですが、25日の日付が変わった時に、皆の見守る先に飼い葉桶に寝かされた降誕したばかりのイエスの像が置かれます。
コートのいらないスリランカのクリスマスシーズン、是非おいでください。